よくあるご質問
これまで、わきや内科クリニックにお寄せいただいたご質問に、院長がわりやすくお答えします。一般内科・小児科・胃腸科・放射線科の診療内容・内視鏡検査・動脈硬化検査・禁煙治療などに関する質問で、以下の項目に回答いたします。ご参照いただければ幸いです。質問をクリックすると回答内容が開閉します。
胃内視鏡検査は、上腹部(特にみぞおち)の痛み、黒い便が出る、消化しにくい感じ、もたれ、吐き気、胸やけ、喉の奥のつまった感じなどが続く場合に行っています。胃内視鏡検査では、咽頭から食道・胃・十二指腸の観察を行います。
慢性胃炎・逆流性食道炎・胃癌・悪性リンパ腫・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・ポリープなどの病気の診断がつきます。検査時に胃・十二指腸に潰瘍がある場合と慢性胃炎・胃MALTリンパ腫と診断した場合には、ヘリコバクター・ピロリ菌の検査を必ず行っています。 また、悪性腫瘍を疑う場合には、必ず生検(生検鉗子という器具で内視鏡を通して病変を採取すること)を行います。
大腸内視鏡検査は、下腹部の痛み、便に血が混じる、便通異常(今までにない便秘・下痢)などの症状がある場合、便潜血反応が陽性の際に行っています。
大腸内視鏡検査では肛門・直腸・結腸・盲腸、さらに小腸の一部までの観察を行います。
虚血性腸炎・潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸癌・悪性リンパ腫・感染性腸炎・ポリープ・憩室症などの診断がつきます。
また、必要があれば、胃内視鏡と同様に生検を行っています。
胃内視鏡検査は、朝の8:30より検査を行っています。前日の夜の9時以降絶食が必要です。
大腸内視鏡検査は、午前中の診療が終了した12:30頃から行っています。
大腸内視鏡検査は腸内に便が残っていると、十分な検査ができません。
このため、前日の朝から検査食(自費で3食分1500円)をとり、就寝前に下剤を服用します。
当日は朝8:30に来院していただき、腸管洗浄剤を2リットル飲んでいただきます。
便を押し流すのに3~4時間かかるため、検査は昼頃からの検査になります。
胃内視鏡検査は約5~10分で終了します。大腸内視鏡は人により腸管の走向、
術後の癒着などにより差がありますが、約15~30分で終了します。
胃や大腸の癌は、いまだに日本人の癌死亡統計の上位に位置しています。
その原因は、早期に診断しようとしても特有な症状がなく、いつの間にか進行して症状が出た段階では治療しても完治できないことにあります。
治癒する癌を見つけるために、胃癌検診・大腸癌検診を行っていますが、受診する方が少ないのが問題です。
もちろん、何らかの気になる症状があれば、早めに内視鏡の検査を受けるのは当然ですが、何も症状がなくても癌の発育速度の違いから、胃癌では1年に1回、
大腸癌では3年に1回の内視鏡検査を受ける必要があると考えられています。
わきや内科クリニックでは、胃内視鏡検査は静脈麻酔と咽頭麻酔、大腸内視鏡検査では静脈麻酔で前処置を行っています。
静脈麻酔は、検査前にペチジンという鎮痛剤とセルシンという鎮静剤を静脈注射しています。
ほとんどの方は眠った状態となり、検査のことを覚えていない状態で終了できます。
咽頭麻酔と潤滑剤として、キシロカインを使います。ただ同剤にアレルギーのある方(歯科などで抜歯の際などに問題のあった方)は、咽頭麻酔はせずに、また潤滑剤は他剤に変更しますので、検査前に必ずスタッフにお知らせください。
ヘリコバクター・ピロリ菌の検査は、尿素呼気試験または胃内視鏡検査時の胃の粘膜からの生検材料で培養する2つの方法で行っています。尿素呼気試験は、当日の朝絶飲絶食でお越し願えば検査できます。尿素を飲んで、その前後で呼気中の二酸化炭素の濃度を測る30分ほどの検査です。予約は必要ありません。
ヘリコバクター・ピロリ菌の治療法は、2種類あります。いずれも3種類の薬を1週間飲んでいただきます。
一次選択剤(まず最初に行う治療)での除菌率は92%、二次選択剤(2番目の治療)で98%です。
ただし、保険を使って検査・治療を行うには、予め胃内視鏡検査が必要となります。
ヘリコバクタ・ピロリ菌の検査です。生検法と比べ、胃内全体の反応を見ることができるので、もっとも信頼性の高い検査と考えられています。
ピロリ菌は、強力なウレアーゼ(尿素分解酵素)活性で尿素をアンモニアと炭酸ガスに分解し、このとき産生されるアンモニアで胃内の強酸を中和し、胃粘膜内に持続感染できます。尿素呼気試験はこの反応を利用し、尿素を投与した後発生した炭酸ガスを測定することで、ピロリ菌の有無を判定する方法です。
大腸のポリープにも、良性のものと悪性のものがあります。それを区別するためには、大きさがひとつの目安となります。
5mm~1cmを超えるようなものには一部に癌が含まれるものがあります。
最初にポリープを見つけた場合には、生検してその一部をとります。その組織診断の結果、腫瘍性のもの(腺腫)で
大きさが5~6mmを超えるものは、積極的に内視鏡的なポリペクトミーを依頼しています。
残念ながら、わきや内科クリニックには入院施設がありませんので、内視鏡治療(異物除去以外)は倉敷中央病院などの他施設へご紹介させていただいています。
わきや内科クリニックでは、検査前に全ての患者さんから肝炎(B型・C型)・梅毒反応他の採血を行っています。
検査後の内視鏡と生検鉗子など附属物の洗浄をし、その後消毒を行って検査時の感染を予防しています。
また、内視鏡検査中には必ず血管確保し、血圧測定を自動血圧計で行っています。必要があれば呼吸状態を見るために、経皮的な酸素飽和度も測っています。
万全の体制で検査を行っておりますので安心してご来院ください。
抗凝固薬(ワーファリン・プラザキサ・イグザレルト・エリキュース・リクシアナなど)、抗血小板薬(アスピリン・パナルジン・プレタール・プラビックスなど)を服用されている患者さんが、最近増えています。
生検などを行わない通常の内視鏡検査であれば、これらの薬を服用されていても支障はありません。
また、一番最近の日本消化器内視鏡学会のガイドラインでは、一部の薬を服用中でも生検は可能であるとされています。
これらの検査は高血圧・脂質異常症・糖尿病・メタボリックシンドロームなど動脈硬化をきたしやすいリスクファクターを持った
患者さんに行っています。動脈硬化の検査を簡単に、またその程度を数値化して見ることができるという利点があります。
定期的に検査することで、脂質異常症治療薬による効果を見ることができます。
実際に脂質異常症治療薬で動脈硬化が改善するという報告も出てきています。
現在使用している禁煙補助薬は、内服薬のチャンピックスと貼付剤のニコチネルTTSです。それぞれ効能は違いますが、どちらも正しく使用することで患者さんは確かにタバコが欲しくなくなるとの印象があります。12週間の治療期間終了まで治療を続けられている方は、その後も禁煙を続けている方が多いようです。
禁煙を希望される方はぜひ強い意志を持って治療を最後まで行い、その後も禁煙を続けてほしいと思います。